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吉澤嘉代子 ぷりんと楽譜 オリジナルインタビュー

最終更新日 2017/06/02



物語を紡ぐように色彩豊かな楽曲を生み出すシンガーソングライター吉澤嘉代子が、『ぷりんと楽譜』に登場!




2017年5月24日にリリースされた最新シングル「月曜日戦争」について、
そしてギター初心者時代や楽譜にまつわる思い出、影響を受けたアーティストなど、たっぷり語ってもらいました。


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取材・文/神保未来(FAMiLIES)

初挑戦のドラマ主題歌書き下ろし「月曜日戦争」

初挑戦のドラマ主題歌書き下ろし「月曜日戦争」

――「月曜日戦争」は吉澤嘉代子さん初のドラマ主題歌書き下ろし曲であり、初のシングルです。
ドラマ主題歌の書き下ろしに初挑戦した感想は?


アルバム『屋根裏獣』(16年3月)のレコーディングが終わったあと、制作の最後の工程くらいの時に
お話をいただいたんですけど、『屋根裏獣』で本当に全力を注いだから消耗していたんですよね(笑)
だからこそ、気持ち的にはまっさらな感じで作れて。しかも今回は自分発信じゃなくて、
お話をいただいて、監督とお会いして要望を聞きながら作ったんですけど、
そういうのが好きなんですよね。自分で作るのも好きなんですけど、やりたいことをやろうとすると、
けっこうがんじがらめになりやすくて。オーダーしてもらったものを作るというのは、
違う感覚が働くというか。自分の何かを満たすものじゃなくて、みんなで作ろうと思っているものに
ピースを足させてもらうことになって、新鮮な気持ちで作れましたね。


――ドラマという大きな作品の中に、主題歌「月曜日戦争」というピースがはまるイメージでしょうか?

そうですね。なので、この一曲ですべて足りるのじゃなくて、ドラマがあって、
その引き立て役になれたらなと思って作ったので、そんなに主張しない曲にしようと思ったんです。
サウンド的にも強烈で何かがすごく目立つとかじゃなくて、均して、
少しずつ楽器や歌が均等に浮かび上がってくるような曲にしようと思って作りました。


――映画『真珠の首飾りの少女』から発想を得た「真珠」(15年ミニアルバム『秘密公園』収録)や、いしいしんじさんの『ぶらんこ乗り』をモチーフにした「ぶらんこ乗り」(『屋根裏獣』収録)など、作品にインスパイアされて曲を書いたことはこれまでもありましたが、今回の書き下ろしもそれほど苦労しなかったですか?

でも、3パターン作ってそこから選んだりとかしましたね。私の認識が正しければなんですけど、
監督のオーダーは強烈じゃないものがいいって。
最終的には自由にやってくださいって言われたんですけど(笑)
脚本を読ませてもらったとき“月曜日”がけっこう出てくると感じたんですよね。
月曜日を擬人化していて。“月曜日ってマジむかつくよね”って感じで
OLたちが言っているのが面白くて、そこから“月曜日と戦う”というイメージが出てきました。
生きている中で、心象風景で戦っていることってあるなと思って。
私は、働くって戦うことでもあるなと思ったんです。
譲ってばかりではいられないじゃないですか?本当は楽しくできたら一番だけど、
それだけじゃいられない時もあるし。それで、自分が生きている世界と、
心の中でもうひとつの自分が戦っているパラレルワールドをイメージしました。


――先ほどサウンドイメージの話も出ましたが、アレンジや歌い方はどのように決めていきましたか?

最初、エンディング(の映像)はアニメーションという風に聞いたんです。
なので、OLたちが可愛く見えるような花園感を出したいなと思って。
少女アニメみたいなエンディングのイメージで作ろうと思って、
“キラキラ”“ピカピカ”したサウンドにしたいなって思いました。
歌は、あまり声を張らないようにしようと思って、アクの強い部分をなるべく出さないように
歌いましたね。アレンジも何かひとつが際立たないようにしたので、歌もそういう風に。
なので、なるべく柔らかく歌おうと思ったんですけど、そうすると全部柔らかくなっちゃうから、
言葉の部分で鋭さを入れようと思って。〈透きとおる血の〉とか、〈はじまりを殺したら〉とか、
ふわふわしたサウンドと歌唱にキツイ言葉を入れて、フックになったらなと思いました。


――「月曜日戦争」は5月24日にCDシングルとしてリリースされます。
そこにはカップリング曲「フレフレフラレ」も収録されますね。


これは高校生の時に書いた曲で、友達が失恋したときに電話をしていて、
“そうだったんだぁ”と話を聞いてうなずきながら片手ではメモを取ってて。
“今、いいワードきた!”って思いながら(笑)
だけど、主人公は24~26歳くらいのOLをイメージして書いたんですよね。
赤いネイルは色気があるという書き方をしていたんですけど、今それぐらいの年になって、
ちょっとずれてたなって。その当時の私にとって色気があるって『ルパン三世』の峰不二子とか
そういう感じだったので(笑)、わかっていなかった。
男の人はベージュとか、(マニキュアを)塗ってないほうがいいのかなって今は思うんですけど、
でも、その時の高校生の自分が思う“大人の女の人”像というのが自分の中で愛おしくなって、
ここは変えずに出しましたね。


――これまでアルバムごとにテーマを設定していましたが、今回初のシングルということで、
収録曲数が限られていたり、表題曲とカップリング曲という関係性があったり、
シングルならではの縛りで難しいと感じたことはありましたか?


アルバムだとテーマがあって、しかもそのテーマで何曲も入れるというので
けっこう根を詰めるんですけど、シングルだと2~3曲なので自由に入れようかなと思ったんです。
でも、結果的にはOLが主人公だから(この2曲を)入れようってなったから…
テーマがないと決められないんですよね。だから、今までとあまり変わらなかったです。


――OLが主人公のこの2曲を聴くと、特に社会人の方は元気がもらえると思いますね。

そうなったらいいですね!
「月曜日戦争」は歌詞に“頑張れ”みたいな直接的なフレーズは入ってないんですけど、
戦っている姿を封じ込めることで自分を主人公にして、私いま闘っている!って
盛り立ててもらえたならと思っています。自分はカッコいいんだって思ってもらえたら嬉しいですね。

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演奏動画
楽譜サンプル

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独特な世界観のルーツ、コンセプトの構想秘話

――“ぷりんと楽譜”は2016年に15周年を迎えて、その記念企画でユーザーの方から楽譜・楽器・演奏に関する思い出や夢を投稿してもらったのですが、“楽譜には思い出が詰まっている”など、仲間や友人についてのエピソードが数多く集まりました。そこで、吉澤さんにも楽譜や演奏にまつわるお話をお聞きしたいと思います。まず、ギターを始めたきっかけは?

高校生の頃に曲を作り始めて、その頃はバンドをやっていたんですけど、
ギターはやっていなかったんです。バンドのメンバーの子に、
鼻歌で録音したものにコードを付けてくれってお願いしたんですけど、
その子も高校生の素人の子なので、うまく作れなかったり、
お互い思っているのとは違ったものになったりして、
自分でコードを付けるしかないなと思って、ギターを弾くようになりました。


――弟さんもギターをやっているとか。

弟もやってますね。難しいことがあると弟に聞いてます。
“このメロディーにこういうコードを当てたいんだけど、どのコードがいいかな”って聞くと
“わかんねぇ!”って部屋を追い出されるんですけど、しばらくすると(ドアを)トントン、
“このコードじゃねーか?”って教えてくれたり(笑)
「地獄タクシー」(『屋根裏獣』収録)も弟に頼ってコードを当てました。


――ツンデレですね(笑)。普段、ギターはどのように練習していますか?

ライブで弾く曲を練習する感じですね。初めてライブでやる曲で、弾いたことのないコードがあったら
そこを何回も練習します。あと、ツアーをやる前にアルバムの弾き語り楽譜が出ることが多いので、
それを見て練習することもあります(笑)。


――他にも普段、楽譜を使うことはありますか?

使いますね。曲作りのときに、ネットでコード進行を調べて、そのコード進行から曲を作ったり。
コード進行ってパターンが限られているので、そこから作ることは多いです。
メロディーがすでにできている時はルート音から自分で探すんですけど、
何にも浮かばないなぁってときは“このコード進行でこういう曲を書こう”
と思って歌詞を書き始めたり。あと、友達とこの曲を歌いたいねって
話している時に楽譜を使うことは今でもあります。


――楽譜に関する思い出を教えてください。

初心者の頃は『Go!Go!GUITAR』とかで難易度の低い楽譜を探して弾いていたりしたんですけど、
いきものがかりの「SAKURA」のコード進行でいっぱい曲を作ったんですよね。
だからそのページはボロボロになってて。今も家にあると思います。


――同世代で影響を受けたアーティストを教えてください。

弾き語りの方だと、青葉市子さんが大好きです。学年は違うんですけど、同じ90年生まれで。
19歳の頃に何回か対バンして、何だこの人は!と思って、それからずっと好きで音源は追ってますね。
でも、“影響を受けた”となると難しいですね…。同世代ではないけど、一緒に制作した方だと、
ザ・プーチンズとか岡崎体育さんには影響を受けているかもしれません


――『屋根裏獣』には、ハマ・オカモトさん(OKAMOTO’S)、岡本啓佑さん(黒猫チェルシー)、そして高校の同級生のACEさんが参加したり、ライブでは弓木英梨乃さんがサポートとして参加するなど、同じ年のアーティストと一緒に制作することは多いですよね。

確かに。弓木ちゃんはギターが上手すぎて影響とかじゃないけど(笑)
ツアーを廻るときに教えてもらったりします。


――やはり、同世代の方と一緒に制作すると、年上の方や年下の方と一緒にやるときとは気持ちは違いますか?

年上の方が多くて、そうすると勉強になることがたくさんあるんですけど、
同じ世代だと“その世代をいいものにしよう!”みたいな感覚がやっぱり芽生えますよね。
私はずっと歌い続けたいと思っているので、50代になったときとか、
何十年か後に10~20代の頃からの知り合いの方と一緒にできたら楽しいだろうなって思います。


――それでは、世代に限らず影響を受けた人は?

一番は、井上陽水さんです。女性だと、矢井田瞳さんの裏声とかの歌い方は影響を受けてますね。
初めて買ったCDが矢井田瞳さんの「I'm here saying nothing」(01年シングル)で、
ボロボロになるまで聴きました。お会いしたときは緊張しましたけど、嬉しかったですね。
陽水さんは、Chageさんにお会いしたときに“陽水の影響受けてるよ!”って言われて。
Chageさんに言われるなら、そうなんだろうなって(笑)。
父が陽水さんの曲が大好きで、子供の頃から聴いて育ったので、
フォークやニューミュージックは刷り込まれていて、影響を受けているんじゃないかなって。


――歌詞の面ではいかがですか?

松本隆さんの歌詞が大好きなので影響を受けていると思うんですけど、
シンガーソングライターからの歌詞の影響ってあまりなくて。
短歌だったり小説からの言葉の影響が強いと思います。
短歌だと穂村弘さんだったり、笹井宏之さんが好きですね。


――ライブなど、いつも衣装が素敵ですが、衣装選びでこだわっていることは何ですか?

『箒星図鑑』の時から、ほとんどの衣装、特にライブの衣装はマルコマキさんに作ってもらっていて、
こういう素材を使ってほしいですとか、今回はこういう色がいいですとか、
OLがやりたいです!とか投げて(笑)だから、マルコさんのおかげですね。
でも…これを言うのはちょっと恥ずかしいんですけど、自分が着るというよりも
“吉澤嘉代子が着るとしたら何がいいんだろう?”って考えてますね。


――アーティストとしての“吉澤嘉代子”が着ることをイメージしている?

そうですね。そうしないと、(普段は)服が地味なんですよ。
衣装を着ると、スイッチが入るんですよね。何かを演じる自分っていう準備ができて、
それこそ魔法がかかる感じ。だから、衣装を作る方って本当に魔法使いだなって思います。


――ライブにコンセプトがあるのも、いつも面白くて。
アルバムのテーマに沿っている時も多いですが、たとえば16年秋の
《吉澤嘉代子とうつくしい人たちツアー》で“仕事帰りに独りカラオケに来たOL”とか、
そういったコンセプトはどうやって決めていますか?


けっこう前のツアーぐらいから構想していたりするんですよね。
OLは『吉澤嘉代子とうつくしい人たち』(16年8月)というコラボ相手がいる
ミニアルバムのツアーだったので、やるのが大変だなと思って。
相手がいない時にさむい感じになったらどうしようと思って、それならいっそカラオケという設定なら
何でもアリだなって、カラオケに行く人、じゃあOLをやろうって。
アルバムのテーマもそうですけど、そのときの編成とか、
あとは周りの人からアイデアをもらったりして考えますね。
なるべくみなさんの楽しめるものにしたいなと思っています。


――最後に、ぷりんと楽譜ユーザーへメッセージをお願いします。

上手下手じゃなくて、楽器を弾く時は楽しめるのが一番ですよね。私の曲を弾いてもらうときは
コードを簡単にしてもいいですし、好きなように楽しんで弾いてもらえたらと思います。

独特な世界観のルーツ、コンセプトの構想秘話














吉澤嘉代子 プロフィール

吉澤嘉代子 プロフィール

1990年、埼玉県川口市生まれ、鋳物工場育ち。
ヤマハ主催「Music Revolution」でのグランプリ・オーディエンス賞のダブル受賞をきっかけに
2014年メジャーデビュー。
「ROCK IN JAPAN .FES 」など国内の大型フェスヘ出演し、全国ホールツアーを成功させ、
私立恵比寿中学、南波志帆らへの楽曲提供も行う。
2017年春、ドラマ「架空OL日記」(バカリズム脚本、主演)の主題歌に「月曜日戦争」が決定し、
4月末から全国6都市にて「獣ツアー2017」開催。


【吉澤嘉代子 オフィシャルHP】http://yoshizawakayoko.com



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