※この楽譜は、原曲をアレンジしたものです。フレーズ、曲の構成、調性などが原曲と異なる場合があります。
有名なパガニーニの狂詩曲の旋律をもとにした変奏曲の18番目変奏で、単独で演奏されることも多い曲です。パガニーニの旋律をラ音のところに鏡をあてて上下をひっくり返した形、[ラ♭↑（短三度上）ド♭↓（短二度下）シ♭↓（長2度下）ラ♭]→変換→[ラ♭↓（短三度下）ファ↑（短二度上）ソ♭↑（長2度上）ラ♭]として使っています。鏡像変換といいますが、こうして元の旋律から、この甘美な旋律が産み出されているんですね。曲頭はIパートの装飾音から入ります。合わせるタイミングが難しいところですが、Iパートの右手のレ♭音とIIパートの入りが揃うように息を合わせてください。[C]でIIパートの右手が旋律を取りますが、音域が低いため左手の音量が大きいと、くぐもった響きになりがちです。左手は右手とクロスする形で跳躍、動きも多いですが、ベースとなるオクターブのレ♭音以外はできるだけ軽く控えめに演奏することが、柔らかく気持ちのよい響きをつくるポイントです。