オペラの曲ということもあり、テンポ（拍）の伸縮が頻繁にあります。そういうテンポの変化はriten.やun poco mossoといった楽語で表されてはいますが、まずは原曲を参考にして表現してみてください。また、スラーは原曲のスコアに準じています。このままのスラーで、例えば間を空けて弾くなどすると、変な区切りになってしまいますので、スラーの切れ目だとしても、自然なつながりになるよう気をつけましょう。元が歌のメロディーですので、[C]に見られるような同音が続くフレーズがあります。何も気にしないと機械的な表現になることもあるので、同音の部分はタッチを工夫して、表情がきちんと出るように心がけてください。 （岩崎 孝昭）