オリジナルを意識したコンボ編成のミディアム・スウィングにアレンジしました。テーマ部分のベースの3連符は動きが速いので、トゥヒール奏法で弾くとスムーズに演奏できるでしょう。アドリブの8分音符はハネすぎないように、イーブンとバウンスの間ぐらいの感じで弾くとジャズらしさがいっそう引き立ちます。左手のバッキングは右手を邪魔しないように、タッチでの強弱に気をつけながら演奏しましょう。特に拍のアタマで弾くような和音は気をつけてください。拍ウラ（主に4拍ウラ）は拍頭よりも気持ち強めにすると、表現力が増して立体的な雰囲気が味わえると思います。[G]からのピアノ・ソロの中のユニゾンは、タイミングやタッチをできるだけ合わせるように心がけてください。[J]右手のセカンド・リフのスタッカートは、ハネすぎず、また音が強くならないように気をつけましょう。エンディングのMEMORY[4]は、親指でレジストレーションボタンを押してすぐD音を中指で弾くと、音が途切れずにスマートな演奏ができるのでチャレンジしてみてください。MEMORY[5]のサックスのリズムは一定ではなく自由に揺らし「曲はこれで終わりますよ！」という雰囲気で、だんだんと落ち着かせるような感じで演奏しましょう。もちろん奏者の個性が出る場面ですので、いろいろと研究してみるのもよいでしょう。 （倉沢 大樹）