ドメニコ ・スカルラッティはバッハ、ヘンデルと同年にイタリアのナポリで生まれた作曲家で、父親のアレッサンドロもまたイタリア・オペラの大家という音楽一家の家系に育ちました。
生涯に500曲をこえる単一楽章のチェンバロ・ソナタを残し、当時の鍵盤楽曲としてはさまざまな斬新な演奏技巧が盛り込まれた作品群として知られています。
その中の一曲であるこの曲も、スカルラッティが仕えたスペインの宮廷的な優美さとともに、イタリア出身の作曲家らしいオペラ的な歌心が感じとれることでしょう。