ロシアの作曲家モデスト・ムソルグスキーの代表作。友人の遺作展で見た絵の印象をもとに書かれた全10曲からなるピアノ組曲です。最初と第2、3、5、7曲の前にそぞろ歩きを意味する「プロムナード」と名付けられた曲が置かれています。管弦楽、ロック、ギター・ソロなど、さまざまなスタイルでカバーされている曲ですが、今回はなんと！ジャズ・ワルツでお洒落に、この名曲を楽しんでいただこうというと思います。しかも音数もかなり抑えた易しい内容です。重々しく厳かな空気の中で静かに名画を観賞するというよりは、開放的なギャラリーでこじんまりと開催されている個展を、気の合う友だちと感想を喋りながら眺めている光景のような、そんな楽しい雰囲気を描いてみてください。原曲は変拍子が特徴的ですが、3拍子の中に、フレーズをきっちり割り付けたことで生まれる、不思議な拍子感覚もお楽しみくださいね。特に［E］は応答の形がわかりやすく登場するので、会話に熱が入ってくる感じを作ると面白いかもしれません。［C］［F］はバウンスさせないところがポイントです。