「ピアノ・ソナタ 第7番 Op.10-3 第1楽章」をもとに、元気いっぱい躍動感あふれる小曲をお楽しみください。愛らしい「崖の上のポニョ」の歌は、ほのぼのとした、どこか牧歌的な響きを持つヘ長調ですが、キラッキラに煌めいて、行動的、祝典的な明るさを放つニ長調であること、動きが活発であること…が、ユニークなキャラクターのポニョにぴったりだと思いませんか? [B]は、ベートーヴェン風から少し離れてしまう感じもしますが、あくまで原曲の大切なパーツなので、活かしてみました。「いや、やっぱり違う」と感じてしまう場合は、ここを飛ばしても構いません。[D]が顕著ですが、原曲のメロディとは違う動きの部分もあります。よりクラシカルなベートーヴェン風の展開を目指しているからです。淀みなくはつらつと、でも、どこまでも5歳の少女のイメージは壊さないように可愛らしく、一瞬芸的な勢いで弾き切ってくださいね。 （石川 芳）