もはや説明の必要もないかもしれませんが、サン＝サーンスの『動物の謝肉祭』のさまざまな楽曲を織り込んでアレンジしました。「序奏と堂々たるライオンの行進」「水族館」「白鳥」…それぞれの楽曲の雰囲気をイメージして演奏すると楽しいですね。『動物の謝肉祭』に馴染みがない方は、「鳥の人」のメロディがどのように加工され曲に組み込まれているかといった点に注目して演奏しましょう。テンポが目まぐるしく変わり、全体の流れがつかみにくい曲です。各音楽に溺れることなく、全体を冷静に見渡して演奏することにより、バランスのとれた演奏を展開することができるでしょう。（そうするとやや面白みに欠ける演奏にもなりますが…。）いずれにせよ、曲想の変わり目では“どのように音楽をつなげていくか”という工夫が必要ですね。　（大宝 博）