地球星歌〜笑顔のために〜(混声4部合唱)

（編曲者より）
同声二部合唱、混声三部合唱として多くの方々に親しんでいただいている『地球星歌』の混声四部合唱版です。
私が指導している一般合唱団の演奏会で『地球星歌』を取り上げることになり、せっかく大人の合唱団が歌うのだから四部版をと編曲しました。演奏会当日には作者のミマスさんも来てくださり、作者の前で指揮をする緊張を味わいましたが「年配者もいる大人の合唱団の演奏は、子どもたちの演奏とは別の種類の深いメッセージが感じられた。歌詞とメロディーは同じなのに、音楽は奥深い」との感想をいただきました。ミマスさんのおっしゃるとおり、これが音楽の力であり、何よりもこの曲のもつ力だと思います。小学校で歌った歌を中学校で再び歌う。「また？」ではない。歌う自分自身の成長が、そして仲間たちの成長が同じ曲から新たな発見と感動をもたらす。それは同声から混声へという声の問題だけではなく、作品に対する理解の深まりがもたらしてくれるものなのです。表現力とは理解力のことです。成長し身に付けた理解力が、向き合う対象の価値を何倍にも高める。学び、成長することで社会の不条理に気づくこともあるでしょう。だがそれに気づくことで真に価値あるものは何かを自ら発見していく手がかりともなる。成長するとはなんと素晴らしいことなのでしょう。合唱も、その縮図の一つです。自らの成長の自覚とともに新しい何かを手に入れてください。
混声三部版ではアルトに与えられている15小節目のフレーズがテノールに委ねられています。テノールとアルトを同声の単音程のようにイメージし、13小節目から女声と響きの質をそろえて旋律を受け取ってください。