シュー・クリーム

ふわふわと柔らかいシュー・クリーム。つぶれないように手の上にそっと乗せてみます。その丸い形の中にとろけそうなクリームがつまっています。ワルツのリズムにのって、おいしそうなシュー・クリームのイメージが広がっていく曲です。ワルツのリズムは1小節をひとつに丸く感じて、4小節ひとまとまりであることを理解します。メロディはその柔らかさを表現するレガートで弾きましょう。17～24小節目のメロディは2拍子に感じられます。わくわくと気持ちが前向きになっていきます。その2拍ずつのアーティキュレーションを表現するために、腕や手首を柔らかく使いましょう。後半69～76小節目では音の数が増え、音の方向も変化しています。その違いをどう表現するかを考えてみましょう。25～32小節目では四声になり、外声のなかで動く内声は、まるで中のクリームがプルンプルンと動いているようですね。音のバランスを聴いて、そっと柔らかい音をつくりましょう。(木村もと子)