チューリップのラインダンス

リズムやアーティキュレーションが心地よく、明るく楽しい曲です。テーマである8～11小節目を見ると、4分音符の重音での音階的下行の前半と、8分音符とシンコペーションリズムの後半の2小節ずつのモチーフをもっているのがわかります。そのモチーフが変化や発展をして、どう曲がつくられているのかを探ってみるのも、曲を理解するにはよいでしょう。32～35小節目では、その2つのモチーフの順番が入れかわって中間部が始まっています。40小節目からは、音の響きの流れとともに最高の山へと向かっていきます。2小節ずつの単位をだんだん縮めながら盛り上げ、46～47小節目では3拍子になり、付点リズムの連続で頂点へ達します。この付点リズムは曲の初めに登場したリズムです。ここの和音奏では腕の重みをのせて、充実した響きで。曲全体に出てくるアーティキュレーションは、タッチの工夫をいろいろとしてみましょう。(木村もと子)