メヌエット〜「アルルの女」より

※この楽譜は、ピアノ伴奏譜付きです。
実のところ、正確には「アルルの女 第2組曲」を後に編曲したのはビゼーの友人で、パリ音楽院で作曲の教鞭を執っていたE.ギロー教授と言われています。原作の「アルルの女」の劇中にはなく、ビゼーの歌劇「美しきペルトの娘」から、抜粋され「アルルの女」第2組曲の第3曲目におさまった作品でした。現在ではフルートの名曲として不可欠な存在であり、今日のフランス近代フルート音楽の隆盛の「礎」となった作品です。フルートの実用音域を実に美しい旋律とその巧みな変奏技法により仕上げられた作品で、美しい音色と音楽性が求められます。主題の変奏が進展する毎に、徐々に16分音符の鎖が長く連なってきます。この16分音符の綺麗な流れ、運指と息のコントロールがこの曲の最も重要なポイントです。2小節、4小節のフレーズを堅持して、正確なアーティキュレーションで演奏に臨んでください。[B][C][D][E][H][I]各2小節前及びコーダ中の装飾音符は16分音符のリズムを損なわないように瞬時に入れて演奏します。原曲ではハープの伴奏によりさらに優雅さが映えてきます。ピアノ伴奏はハープの美しい分散和音をイメージして高貴にまとめてください。