1曲目の「埴生の宿」は古くから日本でも親しまれているイングランド民謡です。原題は「Home Sweet Home」や「楽しき我が家」というタイトルでも知られており、小中学校の教科書にも掲載されました。メロディが引き立つように内声とのバランスを考えて弾き、後半の左手のアルペジオは柔らかさを表現してください。2曲目の「威風堂々第1番」はイギリスの作曲家エドワード･エルガーの代表作として知られています。このアレンジで取り上げた中間部(トリオ)の部分は、イギリスの詩人アーサー・クリストファー・ベンソンによって歌詞がつけられ、「希望と栄光の国」というタイトルでイギリスの愛国歌となっています。重厚な響きが出るようにペダルで和音をつないで歌い上げます。整然としたイメージを保って演奏しましょう。3曲目の「女王陛下万歳」はイギリスおよび連邦王国の賛歌で「God Save the Queen」というタイトルでも知られています。原曲は古くから存在していたようですが、18世紀後半に王立劇場で初演され、ロンドン中に広まり多くの人々に知られました。朗々と広がりを感じて、和音が濁らないようにペダルをつないで華やかな音色を響かせましょう。