モーツァルトは晩年3曲の交響曲を完成させました。第39番変ホ長調、第40番ト短調、第41番ハ長調ジュピターの3曲で、モーツァルト三大交響曲と呼ばれています。これらはモーツァルトの代表作であると同時に、古典時代を代表する交響曲でもあります。中でも切々と哀愁に満ちたこの第40番は愛好家、専門家を問わず人気曲となっています。この第3楽章はメヌエットとしては異例の3小節フレーズで、舞曲の範疇を超えた格調高い作品です。1音ずつしっかり打鍵を深く、等速感を持って弾いてください。P.2の1段2小節目からは左手がテーマを先行させて出てきます。両手ともしっかりと音を響かせてクライマックスへと導きます。P.3の1段目3小節目の「ｐ」の部分のみ、優しい表情でレガートに演奏しましょう。