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世界最⾼峰ベーシストのネイザン・イースト ぷりんと楽譜オリジナルインタビュー

最終更新日 2017/01/27





エリック・クラプトン、ジョージ・ハリソン、マイケル・ジャクソン、フィル・コリンズ、ホイットニー・ヒューストン、ビヨンセ、
スティーヴィー・ワンダー・・・。ビッグネームのヒットの影にこの人あり。
その名は知らなくても、おそらく誰もが一度はその演奏に触れている
世界最高峰ベーシスト、ネイザン・イーストがぷりんと楽譜に登場!

40年以上のキャリアを誇りながら今なお第一線で自身の音楽を探究し続けるネイザン・イーストの音楽への情熱、
演奏の練習への意識や取り組み方は必見です!
 
 
 

インタビュー 最新アルバム『Reverence』について

インタビュー 最新アルバム『Reverence』について



――ソロ2作目のアルバムとなる『Reverence』ですが、
まずは制作に取りかかるきっかけを教えていただけますか。

前作『NATHAN EAST』を録り終えてすぐに構想はしていたんだよ。
前作を作った時点で2枚組に相当するくらいの曲はあったけど、1枚12、3曲しか入らない。
だから、そういった前作に収録できなかった曲も今回の作品で使っているんだ。
例えば“Lifecycle”や“Feel Like Home”、“Pasan”なんかがそうだね。
リッキー・ローソン(アメリカのセッション・ドラマーで前作に参加。2013年逝去)がまだ健在なときに
ドラムを叩いてくれた曲でもあって、それらを入れられたというのも今作の特別なところだと思ってる。

――創作意欲を途切れさせることなく、前作でのいいエネルギーをそのまま持って、
今作に臨まれたということですね。

まさに。実際的なところで言えば、2016年の頭に参加ミュージシャンの手配などを始めて、
夏にレコーディングに入った感じなんだけど。

――夏!?
たしか6月25日がレコーディング初日だったかな(笑)。

――スケジュール的にはずいぶんタイトに思えますが、
それでこんなにも素晴らしいアルバムが生まれたということに驚きました。

そこは参加してくれたミュージシャンたちのおかげだね。
みんな、本当に腕利きだから、そこはとてもありがたかったよ。

――エリック・クラプトン、アース・ウィンド&ファイアー
(ヴァーディン・ホワイト、フィリップ・ベイリー、ラルフ・ジョンソン)、
チャック・ローブ(Fourplay)、ヨランダ・アダムス他、参加ミュージシャンの顔ぶれも実に豪華です。

しかも、それが僕の長年の友人ばかりだっていう(笑)。
まあでもたしかに今振り返ってみれば、ひとつ一つの音を確認からミキシングに至るまで
すべてに立ち会ってきたわけだから、最初から最後まで全部大変ではあった。
それこそ高い山を登っているみたいな気分でね。こうやって完成したものを見ても、
まだちょっと信じられないくらいだ(笑)。曲作りからスケジューリングから、
何ヵ月もかけて関わってきたことがようやく形になったんだなと思うとすごくうれしいよ。



――そもそもなのですが、なぜソロの作品を作りたいと思われたのでしょう。
僕のバンド、Fourplayの仲間たちもみんな、それぞれに自分の作品を持っているのに、
僕だけなかったんだよ。“君のはいつ聴けるんだい?”とよく聞かれてもいたし、
ずっと興味は持っていたんだよね。ただ、忙しくてなかなか時間が取れなくて。

――では、ソロアルバムによって表現したかったものは?
前作も今作もそうだけれど、自分の人生のサウンドトラックみたいな作品だと思っているんだ。
自分がどんな音楽に感動してきたか、どんな曲が好きなのか、それを多くの人に聴いてもらいたい。
アーティストはみんな、そうなんじゃないかな。
僕にとってのソロアルバムはその大きなチャンスをもらったんだと思ってる。

――つまり今作に収められた楽曲が今のあなたにとってのベストソングだと。
そうだね。曲もそうだし、参加してくれたミュージシャンたちとの関係も含めて、
自分にとって大切なものばかりが詰め込まれているんだ。
2016年はアース・ウィンド&ファイアーのモーリス・ホワイトが亡くなるというとても悲しい出来事もあって、
だから“Love's Holiday”、“Serpentine Fire”(どちらもアース・ウィンド&ファイアーのカバー)には
追悼の意味を込めてもある。そうやって1曲1曲を振り返って考えてみると
すべてが家族みたいな繋がりを持ったアルバムになっているなって思うよ。

――まさにビッグファミリーですね。
リスナーも僕からしたらファミリーみたいな感覚だから、本当に大家族だね(笑)。

――音楽性の幅がとても広い印象を受けたのも、あなたがジャンルに捕われるのではなく、純粋に好きな音楽を追求していったからなんでしょうね。
そう、ジャンルではなく、いい音楽か悪い音楽か。それしか僕の中には存在しないから(笑)。
ブルースやジャズをクラプトンとやるのも、Fourplayと一緒にジャズをやるのも僕にとっては同じことなんだ。



――ところでレコーディングなどで特に印象深かった思い出は?
ヴァーディン・ホワイトがジャムセッションに来てくれたときはすごく興奮したよ。
なぜなら僕がベースをやりたいと最初にインスピレーションを受けたミュージシャンが彼なんだ。
70年代頭に初めてアース・ウィンド&ファイアーを観たとき、“ああ、これをやりたい!”って思ったんだよ。
そんな彼とスタジオに入って一緒に音楽を作る、演奏するという経験は
僕にとって本当に素晴らしいものだった。一緒に笑い合ったりもして、すごく楽しかったね。

――前作に引き続き今作でも息子さんでピアニストのノア・イーストさんとセッションをされた
“Over the Rainbow”(ハロルド・アーレンのカバー)はいかがでしたか。

最高だったよ。父として、こうして息子と一緒にやっているというのはとても誇らしいし、
演奏もとても上手かった。1テイク目でばっちりキメたからね。

――とても繊細で美しいアレンジですよね。
これを息子のような若い子が弾いてるというのがいいよね。ピアノのタッチが繊細で、
それを取り囲むオーケストラのアレンジがまたスペシャルなものになっていると思う。

――『Reverence』には“敬意”“崇敬”という意味がありますね。
なぜこの言葉をタイトルにしたのか、そこに込めた想いも伺いたいです。

いくつか意味はあって、ひとつは自分の中にある“reverent”(敬虔な)気持ち。
さっきモーリスを追悼するための曲を入れた話をしたけど、亡くなった人たちはもちろん、
健在な人たちに対しても心を込めて音楽を伝えていく、訴えていく、
そういう存在でありたいなって思うんだ。もうひとつにはちょうど制作期間が
例のアメリカ大統領選挙のタイミングだったということもあって、
当時は誰と話していても何かと容赦がなかったんだよね(笑)。
もっと寛容性があってもいいのかなと思って、この言葉を選んだところもあるかな。

――2月23~24日にはビルボード東京でのライブが決定しています。ぜひ日本のリスナーにメッセージを。
日本のリスナー、あるいは僕の日本の友人たちというのはまさに寛容性とリスペクトを持った
素晴らしい人たちばかりだと思っているんだよ。みんなが本当に音楽を楽しんでくれるし、
音楽に敬意を払ってくれる。そんな人たちで満たされた会場で演奏できるのはこのうえない喜びなんだ。
だから、このアルバムを持って日本で演奏できるのが楽しみで仕方ないんだよ。



インタビュー ≪ベーシストとして、演奏者の目線≫

――楽譜や演奏にまつわるお話も伺いたいと思います。
ちなみにネイザンさんは普段、楽譜を使われているんでしょうか。

スタジオでは使っているよ。特に初めてのミュージシャンを迎えるときにはね。

――変な質問になりますが、楽譜を見て練習されたりも?
なにせ毎日プレイをしているからね(笑)。昔は時間があれば普通に練習もしてたんだけど、
今はほぼ仕事で演奏していることが多くなっちゃって。もちろん、新しいプロジェクトで、
演奏したことがない曲をやるときにはスタジオで楽譜を見ながらみんなで練習しているよ。
そういうときは楽譜に頼るしかないからね。

――楽譜から始めて、演奏を重ねるうちにどんどんオリジナルのグルーブが生まれてくると。
その通り。スターティングポイントとして楽譜があって、そのあとに表現や解釈がついてくるんだ。

――とても観念的な質問になりますが、あなたにとって楽譜はどんな存在でしょう。
本みたいなものかな。楽曲についての情報がそこに詰まっていて、
それを読めばみんなが同じことを理解できる安心感があるよね。
ただし、さっきのグルーブの話もそうだけど、音楽は楽譜上には書かれていないところにも
実は生きているものだと思うから、楽譜だけがすべてではないだろうけど。
でも、誰が手にしてもその曲のことが伝わるっていうのは大事だよ。
学校で若い学生たちが音楽を学ぶにあたって楽譜は必要なものだと思うし。
僕自身、音楽教育に興味を持っていて、実際にエレクトリックベースのオンラインスクールを
やっているんだけど、若い人たちにはもっと学んでほしいからね。



――楽譜によって継がれていくもの、結ばれていく縁というのもあるでしょうしね。
実は“ぷりんと楽譜”は2016年、サービスを開始して15周年を迎えたんです。
その記念企画としてユーザーから楽譜・楽器・演奏に関する思い出や夢を投稿してもらったのですが、
その中で多かったものが演奏を通じて結ばれた仲間や友人についてのエピソードだったんですよ。

それは素晴らしいね!僕にもそういうエピソードがたくさんあるよ。
最近でいえば・・・そう、僕らの音楽にはオーケストラアレンジも多く絡んでくるわけだけど、
ユタ州のある大学の若いオーケストラと一緒にやろうということになって
米国愛国歌“America the Beautiful”のアレンジをしてね。
その学校はもちろん、他の学校でも、そのときの譜面が用いられて
演奏されているのを見る機会があったんだけど、それがすごくいいなと思ったんだ。
一回できた素敵なアレンジがそうやって若い人たちにどんどん受け継がれて演奏されていく、
しかも自分たちの解釈でやってくれている様子を間近で見られたことはとても印象に残っているよ。

――とても素敵なエピソードをありがとうございます。
では最後に、これから楽器を始めようと思っている人たちに何かアドバイスをいただけますか。

まず何より“好きだからやる”というのが大事だね。有名になりたいとか
お金が欲しいとかいうことではなく、愛情と情熱を持って楽器に向かい合ってほしい。
たとえ誰も聴いていなくても、ひとりで弾いているだけで楽しいと思えるぐらいの気持ちで
取り組むべきなんじゃないかな。そうしてやっていれば経験とともに技術はついてくるものだから。
僕は14歳でベースを始めたわけだけれど、持った瞬間から手にマジックが宿ったような、
何か大きな力を感じてここまでやってきたんだ。
ベースのおかげで、こうして世界を旅して素敵な人たちと出会うことができて、
僕の人生はとても特別なものになった。僕にとってのベースはギフト、恵みだと思っているよ。



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text&interview by Yuko Honma
Photo by Kohichi Ogasahara

インタビュー ≪ベーシストとして、演奏者の目線≫


ネイザン・イースト プロフィール&最新情報

ネイザン・イースト プロフィール&最新情報

世界最高峰のベーシストと称されるネイザン・イースト。
若干16歳で、ソウルシンガー、バリー・ホワイトにその才能を見いだされ、
マディソンスクエアガーデンを含むコンサートツアーでのベースを担当したことから、
プロとしてのキャリアがはじまる。
その後、伝説のプロデューサー、クインシー・ジョーンズの誘いで、
ホイットニー・ヒューストン、マドンナ、マイケル・ジャクソンらの作品に次々と参加。
1985年にたまたま同じコンサートに出演していたエリック・クラプトンと出会ったことから、
その後、エリック・クラプトン本人をはじめ、フィル・コリンズや
ロッド・スチュアートのツアーやレコーディングには欠かせない存在となる。
1991年、ソロの活動と平行してフュージョンジャズグループ “フォープレイ”を
ボブ・ジェームス、リー・リトナー、ハーヴィー・メイソンらと結成。
ネイザン・イーストはベースとボーカルを担当し、その洗練された音楽は多くを魅了し、
世界的な人気と成功を博す。
2013年、参加した Daft Punkのアルバム "Random Access Memories"は、
第56回グラミー賞において、年間最優秀アルバム賞を受賞。
ナイル・ロジャースとファレル・ウィリアムスとともに共演し、
世界32ヶ国でチャート1位を獲得した"Get Lucky"は年間最優秀レコード賞を受賞。
2014年、自らの名前を冠したキャリア40年目にして初のソロ・アルバム『ネイザン・イースト』をリリース。
エリック・クラプトン、スティーヴィー・ワンダー、マイケル・マクドナルド、レイ・パーカーJr.、
デヴィッド・ペイチ(TOTO)、小田和正ら多くの豪華ゲストが参加し、
第57回グラミー賞「ベスト・コンテンポラリー・インストルメンタル」にノミネートされた。
コンテンポラリージャズにクラシックロックの要素を融合させた先駆者として大きな影響を与え続けている。

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⽇本国内盤が世界先⾏発売!2nd ソロ・アルバム
ネイザン・イースト『Reverence』



★来日予定
【日程】
 2017年2月23日(木)~ 24日(金)
【会場】
 ビルボードライブ東京
【時間】
 1stステージ OPEN 17:30/START 19:00
 2ndステージ OPEN 20:45/START 21:30
【料金】
 サービスエリア ¥9,500 / カジュアルエリア ¥8,000

オフィシャルサイトはこちら♪
http://www.yamahamusic.co.jp/nathaneast/reverence/





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