モーツァルトのピアノ協奏曲は全部で27番までありますが、初期の数曲は当時の有名曲の編曲なので、実際のオリジナル作品は20曲程度です。この第21番はモーツァルトが作曲、演奏ともに最も脂の乗った時期の作品と言われています。第2楽章は、1967年のスウェーデン映画「みじかくも美しく燃え」で使用され、幅広い層に知られています。曲頭の和音は、ppながらも粒がそろうように練習を重ねてください。テーマのメロディーはゆったりとした気分で、16分音符は跳ねないように弾きます。P.1の3段2小節目とP.2の1段1小節目のｆからｐになる部分は、ダンパーペダルを打鍵する前に踏み込んで響かせると、きれいな広がりが表現できます。P.3の2段1小節目のｔｒ(トリル)は、やわらかなタッチでクレッシェンド気味に弾くと円滑に音が出せるでしょう。