ジョン・ダウランド（John Dowland 1563-1626）の代表的作品は「流れよ我が涙 Flow my tears」ですが、この「今こそ別れ」も人気があり、「蛙のガリアルド」にも編曲されています。繰り返されるフレーズは、ディヴィジョン Divisionといいフェイクすることが演奏習慣でした。2006年にミュージシャンのスティングが、ダウランド作品集「ラビリンス Songs from the Labyrinth」としてもリリースしています。
（歌詞）「今こそ、おお今こそ、別れねばならぬ　たとえ別れが空虚の嘆きをもたらそうとも　空虚から喜びを得ることはできない　一度失った幸せが帰ってくることはない。」
4分の6拍子の2ビートの曲ですが前半の最後と後半の最後がヘミオラになっています。ヘミオラの原語はギリシャ語で2：3や3：2を意味します。ここでは1小節2ビートが1小節3ビートとなり、終止感が強くなります。