「序曲」は”ヤマト・ファン”にはなくてはならない曲で・・・というのは主観ですが、[B]からの「宇宙戦艦ヤマト」とは全く違う表現が要される部分です。スラーの法則に準じて、必ずスラーの最初の音に表情をつけ、また、スラーの最後は抜くことを必ず心がけてください。即ち、[A]の最初のメロディーの音は上行跳躍をするので、このG音がクレッシェンドすることが肝要です。スラーには、最初の音に重きをおき、最後の音は抜くという大原則があります。[B]5小節目からfの音になります。付点のフレーズはハズむこと。スタッカートは切ると同時に”強調”を心がけます。[C]前のグリッサンドは、ブラス楽器のピッチが崩れて下降するニュアンスなので、狭い範囲で下降、タッチはデクレッシェンドを心がけましょう。[C]の7小節目にアクセントがありますが、音の動きとしてはデクレッシェンドなので、大きい音のままにするのではなく、タッチで、伸ばしている音は抜いて、＞のニュアンスが出るよう心がけてください。[D]のL.K.は、最上声部がレガートになるように。D.S.からはバックに多くのS.E.が入ってきます。D.S.時に限り、この音を聴かせるつもりで[F]前までは、演奏する音量をタッチで一段階落としてみても面白いかもしれません。 （鷹野雅史）