原曲は演奏時間が10分を超えますが、このアレンジでは中間のテーマが発展していく部分、および後半のテンポがゆっくりになってからの半分程度の部分をカットしています。ところどころにディレイ返しのためのテンポディレイまたはテンポエコーを使用しています。これらはテンポの設定を変更することでディレイのスピードを変えられますので、自分のテンポに合わせて設定するとよいでしょう。演奏については、[Intro]・[A]のMEMORY[3]の左手、ベースに出てくるテーマはA.T.を使って重くなるように弾いてください。ELS-02C、ELS-01Cでは、ティンパニロール3を使用しているところも同様にA.T.でロールがきちんと鳴るようにしてください。[B]のベースの8分音符は、音価を長めに弾いたほうがしっかりとした音になります。[D]のMEMORY[2]とMEMORY[3]のU.K.にはシンバルが設定されていますので、タイミングよく鳴るように右手の鍵盤移動や32分音符の速さに気をつけてください。[H]まではfの部分が多いですが、ffとの差を考えて音量や気持ちを抑えて演奏し、ffでいちばん盛り上がるようにしましょう。[H]以降のハープのアルペジオから次への移行の際は、あせらずにゆっくり入ってよいと思います。最後は消えるように、細い音を出すような気持ちで弾いてください。アーティキュレーションの参考のためにも原曲を聴いてみるとよいでしょう。 （岩崎 孝昭）