全体的に左手はすこし控えめな音量で、軽やかに演奏できるとよいですね。[A]はスタッカートと伸ばしている音、またスラーのついている箇所をしっかり意識し、表情をつけてみてください。[B]の右手は１拍目にアクセントを感じ、あとはその反動のような感覚で演奏すると楽かと思います。[C]はしっかり指を動かし一音一音明確に演奏できるとよいですね。[D]は左手はfではありますが、あまりバタバタしないように、やはり軽やかさを大切にしたいところです。[F]はうまくペダルを使ってみてください。踏み続けてしまうと響きの層が全体を重たくしてしまうので、音をつなぐ程度が適量かな、と思います。[I]も和音のアクセントをつけるために踏むのはよいと思います。[K]の3小節前の和音は音が詰まっていますが、きれいに響かせるようにバランスを考えてみてください。[K]からの２小節部分の左手がどうしても手が小さく跳躍も困難で速度が出ない、という場合は弱拍のC音をオクターブ下げるという手もあります。ちょっと曲が重たくなりますが、速度を優勢するという考えで、それはそれでよいかな、と思います。えっと、なんの曲だっけ、っていう迷宮のようなアレンジをお楽しみいただければ幸いです。（笑） （久木山 直）