今回はピアノコンチェルトの醍醐味をお伝えできれば、ということで、ソロピアノの活躍する場面を中心にアレンジをまとめました。冒頭はソロピアノが入る感動的な瞬間です。しっかりした響きで華々しい感じを出してください。テンポは表情に合わせて自由にルバートします。実際のオーケストラとの関係では、ピアノの動きと緩急自在にオーケストラとの呼吸を楽しむのもこの曲の面白さです。連弾ということで、1人での演奏とは違うタイミングの合わせの問題がありますが、旋律の歌い方に沿ってお互いにアンサンブル調整するようにし、伸びやかに、そして大いに、ピアノが歌う、という感覚を楽しんでください。細かい装飾楽句のソロの動きの呼吸を見計らいながらも、きちんと拍を維持する感覚です。背景に回ったときのパートは歌の伴奏のような感覚に近いものだと思います。